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2020.10.11 ミーティング建設

削減をやり続けるから渦になり、会社が良くなる

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女性管理事務職さんとのWeb会を開催しました。

各社の変動費削減、固定費削減の取り組みを紹介しあい、

質問や意見交換、アドバイスがありました。

アドバイスコメントを抜粋して書きます。

振り返り、社内のみなさんとの共有にお役立てください。

アドバイス画面


●現状の利益を把握している人はだれ?!

会社というのは、『粗利益』が根本にあって、

『粗利益』から『固定費』を引いて、

『営業利益』が残らないことには、存続できません。

工事をやっていると、

天候の影響で現場が進まなかったり、

発注している材料が届かなかったり、

届いた商品が間違っていたり、

職人さんが急に来れなくなったり・・・

いろんなことが起こります。

ただ、毎日、毎日をこなして、

目の前のことだけに振り回されていると、

『営業利益』は残りません。

『営業利益』を残すためには、

想定している『粗利益』が、

「目標に対して、現状こうなっているよ」と

数字で現場にフィードバックしてあげないことには、

なにもわからず、毎日、毎日をこなすだけになってしまうのです。

会社の今の現状は、

自分たちが食べるために必要なお金(固定費)を

上回っているよとか、下回っているよとか。

もうちょっと頑張らないと足らないよ、とか。

リアルな数字の報告と共有が大事になります。

みんなが数字を知って、意識すれば行動が変わります。

知らずにそのままこなすだけでは、時間だけが流れていき、

『粗利益』を確保できず、『営業利益』は残りません。

粗利益を確保
現状を把握して、みんなに伝える役が、女性管理事務職さんです。

会社の上がり、下がりを担っていると言っても過言ではありません。

算数教室の損益の図をしっかり頭にいれて、

引き続き、よろしくお願いします。


●削減をやめると、社内が、よどんでしまう。

本日もみなさんから変動費削減、固定費削減の取り組みを

聞かせてもらいました。

「なぜ、削減に取り組むのか!?」というと、

社風を変えて、体質を変えて、

しっかりと儲けましょうということなのです。

業績アップの手順を覚えていますか?

その1が、『変動費』を削減して『粗利益』を増やす

その2が、『固定費』を削減して『営業利益』を増やす

その3が、削減して磨いた『固定費』を使って『売上』を増やす

でした。

ところが、男性だけに任せていると、

業績アップの手順の順番をすっ飛ばして、

一攫千金を狙って売上を獲りにいったり、

火事場の馬鹿力で乗り切ろうとしたり、

思い込みで突っ走ったり・・・

気がついたら、売上アップになっているかも?!

それではまったく経営になりません。

女性の管理事務職のみなさんが、

誠実に、愚直に、小さなことからコツコツとやっていることを

職人さん、パートさんにもわかるように、

どこかに掲示するなり、毎週の会議で発表するなり、

やり続けていると、

「あっ、頑張っているな」ということが、まわりに伝わり、

「自分たちに出来ることできることは無いかなぁ?!」

という意識になってきて、みんなを巻き込んでいきます。

社員さんのなかには、削減活動をまわりと共有せずに、

1人でどんどんやる人もいますが、好きにやらせてあげて、

個人プレーの数字を積み上げていってください。

頑張っていることがまわりに届き、渦ができ、加勢していくようになります。

先月、1回目の業績アップ実務研修を終えましたが、

社風も地域も異なる7社の社長さん社員さん

みんなが持ち寄った目標数字(売上、変動費削減、固定費削減)に

向かってずっと積み上げて、成果を上げました。

一番感じ取ってほしかったのが、

『みんなの意識が、同じ方向に向く』という体感です。

1人より、2人。2人より、3人が、

「会社って、しっかりと儲けないといけないよね」と意識することが基本。

その意識をみんなと共有するために、

小さなことを愚直に、誠実に、みなさんが続けていただくことが必要なのです。

たとえて言うこと、

たらいの水を一本の割りばしで ぐるぐるゆっくりまわします。

まわし続けたら、渦ができてきます。

ところが、やめてしまうととまってしまう、よどんでしまうのです。

これと同じで、

だれかが「会社って利益が必要だなぁ」「みんなの幸せのために必要だなぁ」

という志で、ゆっくりでいいから、割りばし1本でいいから、

たらいの水をまわし続けるとだんだん渦になっていきます。

それが健全な社風をつくっていくし、

ちゃんと利益の残る体質をつくっていくことにつながります。

みんなでやること、みんながそこに参画してくるところです。

ところが、一遍(いっぺん)にそうそう簡単にはいきません。

1年、2年と続けていくと、

振返ったときに、あれ、去年こんなことしていなかったよなとか、

みんなこんな意識はなかったよなとか、

振返ったときに、変わってきたなということを実感すると思います。

利益のことを考える女性の管理事務職のみなさんが、

愚直に 少しづつでもいいから 現状を変えていき、

しっかりといい会社にしていくんだという想いをもって、

みんなを巻き込んでやり続けていたら、

これか!と実感するときが絶対にやってきます。

dav


●遠くよりも近くの工事

みなさんの削減発表を聞いていて、

気づいてきているなぁと思うのは、

遠くの工事よりも、近くの工事のほうが良いというところです。

近くの工事は、変動費、固定費両方にかかわる究極の削減になります。

たとえば、

会社から1時間かかる場所に現場があるとします。

現場の始業が8時だとしたら、

職人さんは7時に会社を出発しないといけません。

もしくは、家から直行しないといけません。

道中1時間、ガソリン代がかかって、時間がかかって、

現場についたら、仕事に取り掛かります。

8時間の作業を終えて、5時に現場を出発。

夕方5時だと渋滞に巻き込まれ、帰路は1時間半かかったり。

移動だけで、2時間30分もの時間がかかっていることになります。

会社の近隣で10分、15分で行けるところだったら、

移動時間がすべてなくなります。

近隣をターゲットエリアにするだけで、

変動費削減で、粗利益が増えるし、

固定費削減で、営業利益が増えます。

現状1時間かかる現場を近隣にすると、

変動費、固定費合わせて、1割程度は削減になります。

つまり、1割の利益が増えるということです。

また、近くの工事は削減だけでなく、売上が増える(コト売り)にもつながります。

残念なことですが、遠くの工事をやっている建築屋さんのなかには、

会社の近所で工事をしたら、クレームで評判が悪くなるのが嫌だからという

とんでもないことを言う人がいます。

CRC(クリエイティブリフォームサークル)メンバーの会社さんは、

お客さんから顔の見えるところで仕事をしています。

地域密着だと、朝からOBさんと挨拶を交わすこともあり、

スーパーで出会うこともあり、子供の学校でOBのご父兄さんと会うこともあります。

当然、おかしな工事はできません。

コト売りは、自分たちを売っているわけですから、

会うこと、日常自体が、地域密着店のコト売りなのです。

お客さんがそばにいるので、営業経費もすごく少なくて済みます。

業務請負、下請けから脱却して、元請けとして、自分たちのお客さんを

会社の近隣で探していく努力をしていくのは良いと思います。

画面正面


●事務員さんという呼び名は失礼

昔から、建築屋さんでは、事務員さんという呼び名をしています。

地域密着の元請けのリフォーム会社では、

これまでの事務員さんの仕事の範囲では、収まりません。

元請けですから、

チラシの配布計画、顧客管理、

電話でのお問い合わせに対しての応対、

お客さんとの接客、

業務になると、見積作成や発注。

現状の利益管理まで。

事務員さんという名称では片付けられません。

次回は、みなさんがどのあたりのお仕事を頑張られているかを

教えてほしいと思います。

情報交換することで、仕事の幅もひろがり、専門性が高まり、

会社の体質が変わり、立派な削減活動になります。


●みなさんの感想

・倉庫を整理していて、たくさんの材料や在庫が出てきたので、

リフォームの現場で使えるように、削減にも力を入れていこうと思います

みなさんの削減を参考にさせてもらって、ますます取り組んでいこうと思います。

・私も削減の個人プレーを楽しんで、数字を積み上げたいと思います。

・今は、削減活動を1人の社員さんに任せきりなので、

社内で可視化できるよう工夫したいと思います。

・引き続き意識を高くもって、削減活動に取り組みたいです。

・自社もまだまだですが、各社さんも進捗ミーティングをしたほうが良いと思います。

・一気にすべて共有はできないかもしれませんが、

今こういうことをしているということを全員に伝えていくように協力したいなと思いました。


みなさま、おつかれさまでした。

地域密着店の会(CRC会)では、

コト売りワーク、業績アップ実務研修を行っていますが、

女性管理事務職のみなさんの愚直で、誠実に小さなことをやり続ける

細やかさがないと、お客さんの買っての幸い、お店の売っての幸せの成果である

『営業利益』は出せないと思いました。

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