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2016.02.05 未分類

売込まず、感動のエピソードを集めにいくことが目標達成への近道??

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なかなか売上・利益の目標に届かない勘君が、先輩経営者の智慧人さんに、
どうすれば目標達成できるのかを学びに来ています。

◎勘君:智慧人さん(以下、先輩)、目標を立てても毎月、毎月届かないのでどうしたものか悩んでいます。なかなか業績アップにつながりません。

●先輩:それは大変ですね、勘君はひょっとして、社員さんに数字を見せて、発破をかけて、激を飛ばしていませんか?

◎勘君:ぎくっ、な、な、なんでわかるのですか?

●先輩:わかりますよ、どうせ「なんでおまえらは、(俺のように)売ってくることができないのだ。」って思っているでしょ?顔にそう書いていますよ。

◎勘君:あちゃ~、たしかにそう思っているかもしれませんね。でもそれが原因ですか?

●先輩:多くの社長さんは、会社の売上や利益を求めるために、発破をかけ、社員さんは仕事に追われ、残業に疲れ、お客様を誘導して、半ば強制的に進める・・・勘君は、それでいいと思う?
数字に追われ、その数値目標を達成するためだけに「せっせと頑張る」ことが、お客さまの気持ちをくみ取ることや、聞き取るための会話も不十分になり、最もベストな提案をする時間も作れず、日々追われて明日を向かえてしまう・・・勘君は、それでいいと思う?
移動時間やデスクワークに時間を取られ朝から晩まで目一杯働いているのに能率が上がらない、みんな一生懸命働いているのに自分達の固定費をまかなう目標達成が出来ない・・・勘君なら一生懸命をどのように活用すればいいと思う?

◎勘君:まさにうちの会社で起こっていることです。

●先輩:そうでしたか。では勘君は、
・売上や利益目標達成のために人を増やしますか?
・時間を延長して営業をしますか?
・お客さんに強制的に売り込みますか?
・チラシをばら撒きますか?
・FAXDMで見込み客を引っ掛けますか?
・当たりそうな切り口をつくってローラー営業しますか?
・交流会に参加して名刺をばら撒きますか?
・知人友人に強引に紹介をお願いしますか?
・仕事の品質を落としますか?
・仕入れさんに無理を言いますか?
・値引きをして受注を急ぎますか?

◎勘君:したくないけど、いくつかやっているかも・・・

●先輩:やっぱり・・・。
勘君、経営理念(目的と価値)がある会社が、実践することは、月間売上目標○○○万円達成の決起集会や会議ではないのです。直ちに実践すべきは、お客さんからの「感謝の言葉集め」○○件達成の決起集会や、報告会議なのですよ。

◎勘君:わかるような、わからないような・・・もっと具体的に教えてください。

●先輩:社員さん、幹部さん、社長さんみんなが、感動するエピソードを集めることです。お客さんが言ってくれた言葉、お客さんが行ってくれた行動、で自分たちが感動することを集めにいくのです。
例えば、言葉だと、「ありがとう」、「またお願いね」、「あんたがいてくれて安心だよ」、「心強いよ」、「頼りにしているよ」、「いつも連絡ありがとう」、「一緒にいたら、楽しいわ」などなど。行動だと、「いつも手土産を持ってきてくれる」、「手伝ってくれる」、「挨拶をしてくれる」、「電話をくれる」、「人を連れてきてくれる」、「人に伝えてくれる」などなど。

◎勘君:感動ですかぁ、感動って物に深く感じて心を動かすことですよね。どのような時に感動するのでしょうか?

●先輩:こちらが、普段やっている仕事や、何気なくやったことに対して、感謝してくれたり、こちらが思ってもみないことをしてくださったりと、こちらが予想していないことで嬉しい気持ちになる時でしょうね。

◎勘君:意図的に「ありがとう」や「お礼」を言ってもらうためにやったことじゃなくてですね、ちょっと難しい気がします。

●先輩:決して難しいことではないのです。お客さんと私たちの関係が、売り込む&買わされたという対立(戦い)したものではなく、お互いに成長しあうように育てあう関係(これを生成化育といいます)ならば、こちらの目的(価値)がお客さんに役立ち、満足していただけると自然と感謝の言葉や行動が出てきます。そうするとこちらももっと喜んでもらおうと努力するでしょ、だから専門性を上げてもらえるのですよ。こちらが目的を持っていれば感謝の言葉や行動をキャッチ出来るものです。

◎勘君:それって、究極の幸せですよね。人間の究極の幸せは、人に役に立つこと、人から必要とされること、人からほめられること、人から愛されることだと聞いたことがあります。

●先輩:自分たちがやっていることが、役立ち、認めてもらうことは心強いですよね。お客さんと自分たちが同じ価値観(同じ方向に向かっている)を持って、お互い成長しあう生成化育が働いているから、あなたの目的、価値を理解、承認したことがお客様の言葉、行動に表れるのでしょうね。「ありがとう、あんたに育てられたよ、あんたも育つように見守っているよ。」だから感動するのだと思いますよ。

◎勘君:自分たちの価値を提供して、役立つことで売上になるのだから、感動のエピソードを集めることは、価値観の合うお客さんに出会い、仕事につながることなのですね。だんだんわかってきました。どうしてもお客さんと話していると数字のことが気になると売込んでしまいますし、逆に数字を気にしないようにすると単なる世間話になってしまい、何の進展もありませんでした。

●先輩:わかってきてくれましたね、嬉しいです。では勘君、感動のエピソードはどんな時に知ること(味わうこと)ができますか?

◎勘君:ええっと、会っているとき、訪問した時、来てくれた時、電話で話している時、
メールやラインでメッセージを交換している時・・・かな。接触を持った時ですね。

●先輩:そうですね、同じ価値観を持って同じ方向に向かっていますから、接点を持てば持つほど、お互いに気づきが生まれ、加速するものなのです。

◎勘君:そうですね、こちらの近況の報告、相手の近況を聞く、仕事の進捗を報告する、相手さんの進捗を聞く、嬉しかったこと(自分のこと、人のこと)、日々の出来事をやりとりすればいいのですね。

●先輩:そうです、よく接点を持って、何を話せばいいのですかと聞く人がいますが、お互いのことを話し、伝えることをすればいいのですね。周りから与えられて溜まっていることをお互いがアウトプット(はき出す)すれば成長していきますね。
感動のエピソードをキャッチしたら、それをまとめてみてください。
・感動のエピソードがあったお客様のお名前は?
・どのような方ですか?
・どんなお仕事で?(どんな内容)
・どんなことを言われた?又は行動?
・どこで起こりましたか?
・なぜ感動したのでしょうか?
・何が上手く働いたからでしょうか?

◎勘君:なるほど、何が上手く働いたかがわかれば、それをするようになれば、自分たちの感動が生まれる、つまりお仕事が出来て、数字になって表れてくるということですね。そのためにもっと、もっと、お客さんと会ったり、やり取りするようにします。それって自分たちのためなのですね。(自分たちの幸せのため)

●先輩:よく気づいてくれました。すべてが経営理念(目的と価値)につながっていますよね。勘君、しっかり頼みますね。

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