一人ひとりが役割を発見し、
持って生まれた能力に気づいて、楽しく働き、楽しく生きよう
一人ひとりが役割を発見し、
持って生まれた能力に気づいて、楽しく働き、楽しく生きよう
女性管理事務職さんのweb会で、
契約後から発注依頼までの業務の話がありました。
そのなかで、工事依頼資料というファイルづくりを教わりました。
女性管理事務職さんがいる工務店、リフォーム店さんでは、
契約したあと、完工時までの間に、自分たちの創意工夫、努力で、
実行予算を見直し、いくつもの実行予算の枝番をつくり、
原価を抑え、粗利額、粗利益率を上げていきます。
この粗利益を増やす作業が、自分たちの実力をつける絶好の機会(チャンス)を活かして、社員さんが成長しています。
契約後から工事依頼までの業務フローの説明がありました。
※詳細は、ドライブの共有フォルダをご覧ください
図の業務フローは、分業制をされている場合で、
登場人物(役割)と、誰がどんな業務をおこない、次に誰に渡して、
つないでいくかという流れと、左には、この間の業務内容と業務の目的が書かれています。
業務フローの赤枠部分の工事依頼資料づくりを説明いたします。
3部の工事依頼資料、というのはこの3種類のファイルを指します。
①は担当者さんのファイル、②は発注担当者さん用、③は工務担当者さん用です。
このファイルは、O先輩の10数年間の女性管理事務職さんの経験から生まれた結晶ともいえるツールだそうなので、
ぜひ皆さんにもお伝えできたらなぁと思います。
(1)営業担当者用ファイル
これが一番最初につくるファイルで、受付の段階からつくることもあるそうです。
ファイルには項目名が書かれたインデックスが貼られていて、その内容の資料をとじています。
このファイルさえあれば、誰が見てもだいたいの案件の内容が把握できるそうです。
(2)発注担当者用ファイル
(1)の担当者用ファイルから、発注担当者さんに必要な資料を抜粋・コピーしてファイルを作成するそうです。
このファイルの中身は主に①~⑤の内容で、案件によって追加資料やメモをいれておくそうです。
(3)工務担当者用ファイル
(1)の担当者用ファイルから、工務担当者さんに必要な資料を抜粋・コピーしてファイルを作成するそうです。
このファイルの中身は主に①~⑧の内容だそうです。ただ見積書には金額の表示を抜いておいたり、資料の中身を変えていたり。
※ファイルの詳細は、省略させていただきます。
ドライブ共有フォルダをご覧ください。
今回は、女性管理事務職さんの先輩Oさんが、
10数年かけて、社内でつくりあげてこられた業務のながれ、仕組みの一部を教えてもらいました。
その中で、今回の3種類のファイルの作成について、どんな経緯があったのかをお聞きしました。
当時、O先輩が社内の棚や引き出しを見てみると、書類はバラバラで、何の書類なのか、何の案件の書類なのかも、わからない状態だったそうです。その状況を見て、ものすごくイラっとしたことが、
仕組みづくりのはじまりだったと教えてもらいました(笑)
当時、建築の知識や経験は全くなかったそうなのですが、
とにかく業務をやってみる中で、品番の発注ミス、測り間違いで商品の到着が遅くなり、工事が止まってしまったり、などの失敗を重ねながら、
「今後、同じ失敗を二度と起こさないようにするには、どうしたらいいのか」と練りながら、 いまの形をつくられたそうです。
ファイルのお話を教えてもらって、管理事務職さんは、社内の司令塔となって、
みんながすぐに動けることをつくる、そんな枠組みをつくられているんだなぁと思いました。
O先輩からは、
「分業制の中では、この仕組みがあるおかげで、前の人からバトンを受けたら、
つぎに何をするかが明確にわかっている、という状態をつくることができます。
全体をスムーズに進めるためにも、正確な情報を正確に伝えられる、ということがとても大事なんです。
そのためにも、次の人への仕事の渡し方が重要なんです。
このファイルづくりもそうですが、少しのことや作業が、次の人への思いやり、配慮につながるんです。とのお話がありました。
あとは、O先輩曰く、自分のシミュレーション通りに事が進むよう、みんなに動いてもらいたい、「つべこべ言わずやって」という強い想いもあるようです(笑)
最後に、O先輩から、
「社内の体制が、一騎通貫の会社さんは、まずは社内共有できるファイルを一つ(①担当者用)、つくってもらえたらと思います。
分業制の会社さんは、社内共有のファイルに加えて、発注担当さん、工務担当さん用のそれぞれのファイルをつくってもらえたらと思います。10数年何度も、改良を積み重ねて、今のやり方にたどり着きました。
当時に比べて、今では連絡・共有、そして段取りもスムーズになって、段階ごとのミスも大幅に減ったと思います。
ぜひ、みなさんもまずはインデックスをつけたファイルをつくって、社長の席にある書類を引っ張り出して、それをファイルに書類を分けてみてください。」
とのメッセージがありました。
ぜひ、この研修にご参加の女性管理事務職さんである皆さんが司令塔になって、
社内の業務の流れをつくっていただけるとると良いなぁと思います。
Q.エンドユーザさんの現場調査をして工務さんに伝えきれていないことがありました。
工務さんからは、それは言っておいてほしかった!ということがありました。
対策として、標準ではない仕様になったときは、ピンク色の付箋に書いて、
問合せ管理表に貼っていくようにしています。
漏れないようにするための取組みなど教えてもらえますか?
A.失敗はしないとしようがないと思います。
建築のベテランになっても、建築は経験産業なので、
小さな失敗をして、次はしないようにしようとやっていくなかで、
転ばぬ先の杖にあるように準備をおこない、失敗が経験になっていきます。
営業担当として、お客さんの要望を聞く時は、
自社では、自分が話すよりも、
お客さんの話を聞くことを重点にしてくださいと指導しています。
聴き取ったことを社内で共有することが良いと思います。
こちらのほうが話そうとすればするほど、
お客さんが話されていることを聞き落とすことが、
ありがちなので、営業担当には、、
聞くに徹すること、お客さんにしゃべってもらいなさいと伝えています。
はじめのうちは、できれば二人で訪問して、
一人は話す役、もう一人はメモをとるというカタチがいいと思います。
ほぼ聞き落としはありませんでした。
メモなり聞いたことを社内で共有すれば、落とすことが少なくなります。
Q.3つのファイルは、いつまで保管していますか?
A.工事が終わって入金が確認したのち、ファイルから抜いて、
必要なものをPDF保存して、ファイルを空にします。
AD.具体的に私がやっていることは、
現場で失敗したことは次に同じことをしないように、
一つ紙を決めて、そこへ書き、付け足していくようにしています。
そうすると自分なりのチェックリストのようなものになり、
現場がはじまる前に、以前に失敗したところがわかるようにしておくと、
はじめはなかなか進みませんが、数を重ねていくと失敗が減ってきます。
このような仕組みをつくると自分だけじゃなく、
次の人にバトンタッチするときにも使えて良いかなと思います。
お客さんから言われたこと。
職人さんから言われたこと。
それぞれの立場でないとわからないこともありますから、
チェックリストに書かれると良いと思います。
AD.ベテランになればなるほど、
マル秘メモのようなものを持っていると思います。
書き留めるものは宝物になってきますので、
気づいたこと、知り得た情報をチョコチョコっと書いておくと、
自分のバイブルになっていきます。
ぜひとも作ってみてください。
自社の現状.業務をやりながら、業務フローをつくっています。
業務の進捗に沿って、ファイルを入れるボックスに入れるようにしています。
工程ごとにファイルを移動させていくような方法をとっています。
完工したら、確定原価決定へ移動し、システムに確定原価を入力しています。
また、工程ボードにマグネットなど貼りながらだれが見てもわかるようにしています。
それ以外は、今は二人なので、共通項目は、口頭で伝えるようにしています。
とはいえ落ち度はあります。先日、原価の計算をしていたら、
入金があるのに、請求書がないことに気づきました。
社長に聞くと、その場で終わった仕事なので、請求書は必要ないと言われたので、現金で受け取ってきたと聞きました。
そういうこともだんだんとわかってきていますので、
やはり、受付伝票への入力、問合せ管理表の出力は大事だと思います。
AD.社長が一人でやっている会社、または事務管理の大事さがわかって、
女性の管理事務職さんが入られた会社さんがほとんどだと思います。
社長の頭のなかには、電話の鳴る音を聴いただけで、わかるように
情報が満載だと思ってくれれば間違いないと思います。
ということは、社長の持っている情報をちゃんと整理を
しなければならないということです。
お客さま自身の情報、お客さまの親戚の情報、お客さま宅の間取り情報、
お客さまの工事を何回させてもらったかの情報、、
その工事の順番は?台所、トイレ、居間という順番だったの情報などなど
ものすごい量の情報があります。
その情報を社長さんだけが知っていてもどうしようもないわけで、
社長の持っている情報をちゃんと整理して、みんなで共有できる状態を
みんなでつくっていかないといけないのが第一なのです。
社長さんは知っていて当たり前ですから、あれはどうなった?これはどうなった?
という話ばかりをするのですが、社内の営業担当、設計担当、
工務担当が話がわからないことがあります。
営業に関すること、仕入れ先に関すること、発注に関すること、見積に関すること、
工務の収まりに関することなどのジャンルにわけて、
新しいお仕事が来たときには、他の社員さん、
もしくは業者さん、もしくは社内のみんなに、
整理して出してあげることが必要になってきます。
例えば、最終の工事依頼のチェックがきたら、
現場写真は、指定のところへ見にいくことができるし、
この現状をこのように変えるということだな、
そのときの見積書はこれで、実行予算は妥当なのか、
大工さんの人工は妥当なのか、
クロス屋さんは2日でいけるのに、3日になっているのはなぜだろう?
など疑問に思ったことを書き加えて、依頼者へ返すことができます。
管理事務職さんは、
膨大な情報をジャンルにわけて、みんなで共有できるようにすることが、
大事な仕事になってきます。
自社の現状.社長からは、すべての情報が伝わってはきますが、私がだけが知っていても進まないこともありますし、それぞれ担当の人に私のところまできた情報をわかるように伝えるのに時間がかかってしまっています。
社長が現場に出て、言葉だけで聞いても、頭のなかに映像として浮かばずに、社長は伝えたけど、私は受け取れていないことがあり、難しいなと思ってやっています。
AD.経験の中でやっていかれると思います。
難しいところがあります。たとえば、大工さんが釘の寸法を伝えるときに、
尺貫法、インチ、センチの3つがあります。それがバラバラに入ってきますから、聞くほうとしては、3つとも違うと思ってしまいますが、同じ長さの釘であったりと。建築の場合はたくさん出てきますので、経験を気ながにしていかないとしようがないと思います。ボチボチと良い意味でルーズになりながらやっていっても良いと思います。
・3部のファイルを作成して、営業担当さん、発注担当さん、工務担当さんと
情報を共有することの大事さを知りました。参考にさせていただきたいです。
決定しました用紙は使えそうですし、今はファイルを動かしているだけなので、
問合管理表に知り得た情報、思ったことを書き込むことも
これからやっていきたいと思います。
・ファイルにインデックスをつけるのが参考になりました。
自社もファイルがあるのですが、インデックスがなくて、
あれはどこ?これはどこ?と探さないといけない状況なので、
インデックスをつけようと思いました。
・ペーパレスでデータを見に行くカタチをとっていましたが、
ファイルをつくって、それを持って下見にいくとか、
それを持って工務さんと話をするとかのほうがやりやすいなと
思っているのでもう少ししっかりとファイルをつくって、
ちゃんと共有できるようにしていきたいと思いました。
・仕組みをつくることが大事だなと思いました。
ファイルもちゃんと、ここには何を入れる、ここには何を入れると
決めておけば、その通りに誰がやっても同じようにできるなと。
みんなで共有しやすい方法を考えていきたいと思いました。
・ファイルの分け方、すごく参考になり、今のところ2人体制ということもあって、取り入れられるところから、社長と相談して、取り入れていきたいと思いました。また皆さんと共有させていただきます。
オブザーバさんから
・仕組みをつくるということがみなさんが勉強されているところだと思います。
私も一人で20年近くどうやったらいいのか、次の人にと、だれが見ても、
わかるようにとか、流れがスムーズにいくようにとか、
考えながらいろんなことを思考錯誤してきましたが、
このように実例を見せてもらったり、みんなで勉強する機会がなかなかなくて、
今は、それがほんとうに役に立つなぁということを実感しています。
みなさんは、いろいろ細かいやり方があるけれど、
たぶん一番面白いのは、仕組みをこうして、こう整理して、こんな流れにしたら、時間が短くなるんじゃないかと思って、その通りになったときに、
みんなも実感したり、自分も嬉しいなぁと思うと思います。
今まで2時間も3時間もかかっていたことが、10分でできるようになったとかが、めちゃくちゃ面白いなぁと思うんです。
みんなの無駄な時間を減らして、もっとほかのことに使えるようにするために、
業務フローとか、こういった仕組みづくりは大事だと思うので、
今日はすごく良い時間だったと思いました。