お客さんからの値切りには、根拠を持つこと(目標粗利と原価)女性管理事務

2022年01月05日

    女性管理事務職さんのWeb会で、
    契約するときに、お客さんから「安くならないの?(値交渉・値切り)」
    があったらどうしている?という話がありました。


    値切りのあるある

    どんな人が値切ってくる?
    ・OBさんで値切ることから入る人
    ・OBさんからの紹介のご新規さん
    ・相見積もりをもって来て、値段を合わせて欲しいと言ってくる人

    値切る人の傾向は?
    ・いいもの(上級クラスのもの)を好まれている方で特別感を求めている方
    ・姉御肌で、自分から負けてって言うのはちょっと…。
    だからこれだけ負けときましたっていう見積をちょうだい。
    っていうOBさん

    値交渉を言われたらどうしている?
    ・一切値引きはしないようにしている
    ・ご紹介いただいたOBさんにどんな方か、お聞きしておく
    ・値切るのを挨拶のように思っている方は少し高めで出す

    質疑応答

    Q.Fさんは、お客さんから安くしてと言われたらどう対応してますか?
    A.はい、値切りそうなお客さんであっても、
    うちの会社の見積はこれです(まともな単価)を出して、
    それでアカンと言われたら、自分のなかでは、一切値引きはしないと決めています。
    値切りそうなお客さんへ出す見積を高めに出すことをしていると、
    つい、値引きを口に出してしまう自分が嫌なので、断られたら、
    そのお客さんは、合わない方だと割り切って、シンプルに対応しています。
    お客さんによって、値段が変わるとのちのち自分たちを苦しめることになると思います。

    Q.Iさんのところではどのような対応していますか?
    A.OBさんのご紹介ならば、金額を見ずに「お願いします」と
    言われる方が多い印象があります。
    毎回値切るお客さんは、毎回見積を出す度に
    「もう少し、なんとかならないの?」と言われますが、
    「この金額が正式な金額です」とお伝えをして、
    「それでも」と言われる方には「すぐに工事ができない」とか
    「今、工事が詰まっていて、ちょっと先になります」とかお伝えして、
    お客さんからお断りしてもらえるような方向へ進んでいきます。

    Q.大体が、コミュニケーションがとれていて、
    価値観のすり合わせも終わっていて、
    ほぼほぼ信頼関係の上にご依頼されるお客さまがほとんどということですね。
    A.はい、あまりに値切ってと言われる方は、印象にないです。

    Q.見積を高めに出すのはどんな時ですか?
    A.OBさんのなかには、値切ることが挨拶のような方だと
    顧客履歴、見積履歴をみて把握できますので、
    その場合の対応になります。

    Q.見積を出したときに、高いなぁと思われるのが嫌なんですが。
    A.これからOBさんの基盤をつくられる会社さんは、
    新規のお客さんを増やすことが先に立ってくると思います。
    ただそのときに、粗利率を低くして、無理をして受注するのではなく、
    目標の粗利率を死守しようという気持ちのほうがいいんじゃないかと思います。
    例えば、法外な値引きを要求されるお客さんに対して、
    「あんたところ、高いなぁ・・・」と思われるのが嫌だなぁ。
    と自己防衛の気持が出ることもあるんですが、
    私たちの経験からですが、高いなぁと思われるお客さんは、
    何に対しても高いなぁというイメージを持たれます。
    その方から「あそこの会社は高いよ」という吹聴されても、
    その方と同じような価値観を持った人にしか、ひろがりませんので、
    強い気持ちを持って、自分たちは、ちゃんと根拠のある、裏付けのある見積だ!
    という誇りを持って対処されたほうが、良いと思います。
    そのためにも、原価の管理が必要になってきます。
    契約時の実行予算、完工時に届く業者さんからの請求金額の管理です。
    仕入れ、外注さんに協力いただくなかで、
    ほんとうの単価を知っておく必要があるのです。

    Q.お客さんは見積書を見てどこまで理解していますか?
    A.基本的に、お客さまは、私たちが出した見積書の意味は、
    理解されていないと考えたほうが良いと思います。
    ただ、漠然と合計金額を把握されているだけで、その中身であるとか、
    仕事の内容であるとか、ほとんどわかられていないと理解したほうが良いと思います。
    仕事が終わって、商品が完成して「ああ、こうなるんだ」というものだと思います。
    ですから、言い方を変えれば、お客さまもどこに頼まれても、同じような感覚だと思います。
    私たちが小さな拾い出しからはじまって、松竹梅の見積を一生懸命につくっていても、
    お客さまは、細かく仕事の内容であるとか、
    商品の種別であるとかは、お分かりになっていないと思います。
    だけど、仕事が完成してから「こうなったんや」と受け入れてはいただくと思うのですが、
    もし安いところでやった仕事も「ああ、こんなもんなんや」としか、受け取らないと思うんです。
    ですから、自分たちが持ってきている見積の根拠というものをしっかりと、
    つらつらとご説明するところが、大事かなと思います。
    もし相見積になったとしても、根拠が明確であるか、
    一式でだいたいの見積を持ってきているかは、
    お客さまは説明を聞くとお分かりになるはずなので、
    その時にお客さまの価値観で細かく見積(原価を把握したうえで)をして、
    仕事の内容を説明してくれるところと、
    大雑把に一式、合計で出してこられるところと、
    お客さまはどちらをとるか、そこになってくると思います。
    前者を選ばれるお客さんが、私たち地域密着店を求める方だと思います
    ですから、1対1で、これについては、いくらの仕入れで、
    いくらの売単価になってくるというところを根拠立てて作った見積のほうが、
    最終ながくお付き合いのできるお客さまを選別することになります。
    お客さまのなかには、いきなりなんの根拠もなく、
    10%の値引きを求められる方がおられますが、
    中身をお分かりになっていないということがわかりますね。

    OBさんを守る(最近の市場から)

    私たちの会社が20年前にここに移ってきてから、
    地場工務店としてリフォーム業を営んでおります。
    このあたりは、40年以上前に開発されたところで、
    当時は地場の工務店さんがありませんでした。
    開発当時に新築を立てた工務店さんが世代交代が3割くらい、
    移転や廃業が3割くらい、
    大手のハウスメーカーで建てた方が3割くらいになってきていると思います。
    そうするといざ排水が詰まったとか、水漏れがしているとか、
    電気がショートしたとかという、ライフラインで困ることがあった場合には、
    私たちの会社へすぐに駆け込んできてくれるような状態になっています。

    最近この地域で多いのが、定期点検という名目で、
    モノ売りをしている会社さんの話がよくあります。
    OBさんから、ガス会社さんから見積がきているけどいくらでできるの?
    というお問合せが増えています。
    営業のやり口を見ているとどうも・・・な感じなのです。
    私たち地域密着工務店としては、OBさんを守るという使命が出てきます。
    こちらは、商品の説明、価格の説明などさまざまなことを
    尽くして受注させてもらっていますが、
    これからは、かなり荒れる市場になりつつあります。
    お客さまはお分かりになっていないので、ちゃんと正確な情報を
    伝えていくことが非常に大事なことだと思います。
    地域、地域で事情が異なると思いますが、
    地域密着店の仲間で、情報を共有してきたいと思います。

    管理事務職さんにやってほしいこと

    私が、女性の管理事務員さんにやってほしいのは、
    会社の最終的な月締めの「粗利益」の管理です。
    自分たちの固定費をまかなうための「粗利益」なんですが、
    それが、月の半ばすぎの16日現在で、どのくらい稼げているのかをしっかり把握してほしい。
    これが大きな目標なのです。

    例えば、月の粗利益が300万円必要なところで、
    15日現在で半分の150万円まで稼げていますよという指標を
    みなさんがわかっていてほしいということです。
    ということは、あと150万円をなんとか稼ぎ出さないといけない。
    150万円稼ぎ出すために、今、受注している仕事で100万円ある場合、
    あと50万円をこれからの営業段階で、成約して完成工事にしないといけない。
    という計算がわかるようになっていてほしいのです。
    それが女性管理者さんでどうしてもやってほしいことなのです。

    営業さん、社長さんは、
    それぞれ仕事をなんとか成約したいという気持が強いものですから、
    自分の成績だけを考えてはいないと思うのですが、
    どうしても前のめりになりやすいですよね。
    ところが、あと50万円であれば、あの現場とこの現場が月内に終われば、
    充分に完成工事粗利益は稼げますということを誰かが把握しておかないと、
    無理をしてお仕事を契約してしまうという傾向になってしまうんですよ。
    そうではなくて、そんなに無理はしなくていいので、
    ちゃんと自分たちの食いぶちの「粗利益」を確保すれば良いわけですから、
    そこのさじ加減を女性管理者さんがとっていただけたらと思います。
    「今月は大丈夫だから来月に回そう」とか、
    「ゆっくり契約にもっていってください」とか、
    「別に値引きをしなくて大丈夫ですよ」とか、
    はたまた逆に「ちょっとがんばらないと今月は厳しい」とか、
    だったら、塗装工事なら粗利益が低いですが、
    現場管理もやっていただけるので、この仕事は受注に行きましょうとか、
    そういうさじ加減をやってもらうのが良いなぁと思います。

    感想

    ▶Iさん
    今は、営業が社長だけなので、普段から社長と私と二人で、
    目標まで、今いくらくらい、あといくらくらい。
    だったら急がなくていいよねという話をしながらやっているのですが、
    社長から聞かれたときに、すぐに私が答えられる状態までいっていないので、
    もうちょっと全体をみて出来ればいいなと思いました。

    ▶Nさん
    会社の価値感と合うお客さんを増やせるようにしたいです。
    売上が厳しい時には、値段を下げて受注しにいくという話もあるのですが、
    そういった無理をするのではなくて、チラシ、OBさんの口コミから、
    お客さんを増やせるようにしたいです。
    みんなで会社を良くできるようにがんばっていきたいと思っています。

    ▶Mさん
    さきほどの給湯器の話などで、お客さんを守らなければいけないという発想。
    そういうことをどうやってPRしていったらいいのか?と思いました。
    チラシとかで、売りたいというより、守りたいという感覚が新鮮でした。
    私たちも地域のお客さんを守っていきたいと思いました。

    ▶Sさん
    たくさん勉強させてもらうことがあります。
    完工原価が大事だとか、原価を抑えるということ。
    工事管理のシステムで原価の勉強をさせていただきます。
    まだまだ地域のみなさんの見極めまではいかないと思いますが、
    地域のみなさんと、お顔がつながれるようにしていきたいと思います。

    ▶Fさん
    はじめて女性管理事務職さん研修をオブザーブさせてもらいましたが、
    このような勉強はとても大事なことで、一つも無駄なことはないなぁと思います。
    毎月1時間、たった1時間ですが、次の一ヶ月まですごく意識づけされるし、
    これが自分たちの成長、これはこういうことだったのかということに、
    気づくことがだんだん出てくると思いますので、非常に大事だと思います。
    私もCRCで勉強させてもらって、今があると思いますので、
    わからないことがあるかもしれませんが、
    こういったことを続けていってほしいと思いました。

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