『プラン、見積・実行予算』適正な粗利の確保! 女性管理事務職

2021年04月17日

    女性の管理事務職さんとWeb会をおこないました。
    営業循環図のなかの
    「プラン、見積・実行予算」の部分を
    トイレ工事を例に学びました(下図のオレンジ線のところ)

    粗利益のお話

    ヒアリングをするときに注意していただきたいのが、
    お客さんは、建築のことをあまりご存じではありません。
    ご要望をヒアリングしていると、徐々に高級志向になっていく時があります。
    工事の価格を知らないと、
    「こんなのがあればいいよね」とか「こっちの方がいいよね」などなど・・・
    目移りして、希望がどんどん膨らんでいきます。
    だから、お客さんとの会話のなかで、
    おおよそのご予算を聞き出すことが、とても大事なポイントになります。
    だいたい20万円くらいなのか、30万円くらいをお考えなのかという感じです。
    膨らんだご要望をダイレクトに受けてしまうと、
    提案、見積書が、かけ離れたものになりますから、
    便器の等級(グレード)で目論見をつけましょう。
    お客さんの釣り合うところの算段が見極めどころになります。
    お客さんの懐事情を理解しながら、見積を出さないと、
    初回の見積書を見られて、
    「この会社は高いわね」と偏った印象を持たれてしまいます。
    見積書面だけでなく、
    「今は、この商品がセール期間中でお値打ちになっています」など
    言葉を添えて、理解をしていただくこともポイントです。
    みなさん、
    見積作成時は、同時に実行予算の作成を必ずお願いします。
    等級(グレード)の高い商品であっても、低い商品であっても、
    適正な自社の粗利益を確保してください。
    目標の粗利率をもとに見積書を作成して、粗利益を確保してください。
    自分たちの食いぶち(固定費)まかなうことを忘れないでください。

    現場調査、プランニング、見積づくりの流れ<事例を見ながら>

    【お客さまについて】
    ご高齢のお母さまと娘さんのお二人暮らしのお宅。
    和便器を洋便器に変えたいという案件。

    【現場調査、ヒアリングの内容】
    ・壁は、タイルと腰上はクロスになっており、現状のままで。
    ・和から洋便器に変更したのちの床は、お母さまが高齢のため、
     汚れることが考えられるので、タイルのままで補修を希望。
    ・洋便器に変えると紙巻器の位置が変わるので変更を希望。
    ・コンセントの位置は現状のままで使用可能。
    ・トイレットペーパーは芯なしを使いたい。
    ・手洗いは、そのまま使いたい。
    ・手すりをつけてほしい。
    ・価格は、二人暮らしなので、なるべく抑えてほしい。

    【ご提案】
    ・現状、扉を開けて、まわりこんで入らなければならないので、
     開き扉の変更、取っ手をノブからハンドルへ、建具の交換。
    ・紙巻器は、芯なし、耐荷重タイプ。
     ご高齢のお母さまが、手をかけても安全なため。
    ・リクシルのプレアス
     手洗い無しの便器ですが、一見、タンクレスに見え、
     高さが低めなので、トイレが、すっきり見える。
    ・手すりを2か所。
    ・タイル壁の補修(和便器の給水跡)
     価格を抑えるため、タイルの色は多少変わる。

    【見積・実行予算作成】
    ・商品選定の理由は、便器に手洗いがついていないこと。
     見た目がすっきりしている。
     価格帯が抑えられて、お値打ちな割引率の提示が可能。
    ・小計で、目標の粗利率を実現できるよう各項目で調整。
    ・工事は、自社大工ができるところとタイル屋さん、建具屋さん。
    ・営業時に作成する見積、実行予算では、
     自社大工のところを外注さんに発注する数字を入れる。
    ・タイル屋さん、建具屋さんの見積有りと入力して、
     確実な数字を入れて、次回の見積の参考になるようにしている。
    ・外注さんに依頼した場合の粗利率基準を決めている。
    ・給排水の移設、便器の取り付けは、定番で決まっている項目なので、
     過去の見積から項目を持ってきて金額を入れる。
    ・諸経費は、税抜きの全体価格の8%から10%、実行は半額と決めている。
    ・値引きは端数調整や、再度見積もり提出が必要だという場合は、そのまま。
    ・最終的に粗利率、粗利額を確認。

    【プラン提出】
    ・図面に工事内容を記入。
    ・選んだ商品のカタログコピー。
    ・見積と併せて、提案。

    質疑応答

    ▶Q:お客さまがショールームに行くと高級品を選ばれることが多く、
    それを受けて、見積作成しても、予算倒れになってしまうことがあります。
    どのようにすれば、お客さまと釣り合う商品選びになるでしょうか?

    ▶A:ショールームに同行する場合と、しない場合があります。
    同行しない場合は、
    ヒアリングした予算、要望、好みから、提案したい商品を決めておくこと。
    また、なぜ、それを選んだか。をお客さまに伝えて、その商品を中心に見ていただき、
    それに足らないところがあれば、グレードを上げる。
    または、そこまで必要なければ、グレードを下げる。
    基準となる商品をショールームに行かれる前に、提案することがポイント。
    お客さまは、知識がなく、目移りされますので、
    ショールームにお客さまだけで行かれる場合は、
    見積書を作成し、ショールームのアドバイザーに
    この商品を案内してほしいと依頼します。


    ▶Q:お客さまから、見積提出の時期を聞かれたらどう答えていますか?

    ▶A:工事内容によりますが、基本は、1週間以内。
    便器交換などは、翌日。急がれている場合は、当日持参する場合も有り。
    大きな案件であれば、10日、2週間とお伝えしています。
    なるべくお答えできるようにしています。
    予定より、遅れそうな場合はお電話を入れさせていただきます。


    ▶Q:見積・実行予算作成は、お一人で作成されるのでしょうか?

    ▶A:担当の女性プランナーができる範囲は、作成していますが、
    相談し合ったり、工事の相談は、工務部に聞いています。


    ▶Q:商品の定価からの割引率は把握していますか?

    ▶A:各メーカーさんの主要な商品、良く出る商品であれば、
    商品ごとに、40%OFF,50%OFF,20%OFFとだいたいのイメージがあります。

    適正な粗利益の確保

    見積と実行予算は、必ずセットで作成してください。
    見積ソフトは、1行ずつ、売価、実行予算(仕入れ、原価)、
    粗利額・粗利率が、表示されますので、確認しながら作成してください。
    研修のなかで、1対1と言っている意味は、
    売価があって、実行予算があり、粗利益が出てきます。
    粗利益が多いところ、少ないところがありますが、
    小計で、目標の粗利益率を目指してください。
    自社に必要な粗利益を確保した提案で、
    お客さまのお困りごと、相談ごとを解決できたり、
    工事をやってよかったなぁと喜んでいただけるようなことを
    満たしていくことが大事です。
    価格についてですが、
    たしかに、予算を抑えてほしいというご要望はあります。
    ただ、安くしてほしいというお客さんばかりではありません。
    なぜ、お客さんは、自社に工事を依頼してくださるのか!?
    ・自分たちの話(困りごと、要望)をしっかり聞いて、わかってくれる。
    ・提案に、思いやり、気遣いが入っている。
    ・職人さんの人柄がよく、安心していられる。
    ・きちんとした工事で使いやすいように仕上がっている。
    ・気が合う人たちの仕事(工事)だから、暮らしやすい。
    などなど、仕事を通じて、触れ合うなかで、
    自分たちの人間味と、丁寧で、確かな腕を
    わかってくれているお客さまは、
    またあの営業さんとおしゃべりしたいなぁ、笑顔が見たいなぁ・・・
    次もあの職人さんにやってもらいたいなぁ・・・
    と思ってくれて、繰り返しのご要望がいただけます。
    適正な粗利を確保するためには、
    コト売りで出会う価値観の合うお客さまと、
    普段のやりとりから、信用を積み重ね、
    信頼を得ることが、大事となります。

    感想

    お客さまからのご要望を聞いて、お見積もりにすることは、
    スゴイことだなぁと思いました。
    私にもなにかできることはないか、考えていきたいと思いました。

    お客さまのご要望を聞くことも大事ですが、
    要望をすべて入れ込むのではなくて、
    お客さまに合ったものをこちらから提案したり、
    気づかれていない部分をご提案したり、
    お客さまのことをしっかりと見ていないとダメで、
    そういうところを気づけるようにしていきたいです。

    商品ごとの価格知識を知って、お客さまとカタログを
    みながら提案していけるようにしたいと思いました。

    女性の素人目線で、社長や、職人さんに
    話をしていけるようにしていきたです。

    【前回】←『現調、ヒアリング』でほんとうの要望を聴く! 女性管理事務職

    『契約、実行予算の組み直しから発注』粗利を増やす!女性管理事務職→【次回】