一人ひとりが役割を発見し、
持って生まれた能力に気づいて、楽しく働き、楽しく生きよう
一人ひとりが役割を発見し、
持って生まれた能力に気づいて、楽しく働き、楽しく生きよう
節目や区切りがあるごとに、気持ち新たに目標を掲げ、やることを決めることが多い新年や立春。
いままでの反省も踏まえて、現実的な目標にするのか、はたまた夢は大きく目標を設定するのか・・・。
経営者ならば会社の経営理念を目的に向けて、目標を設定し、その実現に向けて、やることを明確にしていきたいところ。
ところが具体的に「何をするか?!」に困ることも多いのではないでしょうか。
松下幸之助氏、稲盛和夫氏にも影響を及ぼしたことで知られる中村天風氏の著書に下記のような内容が書かれています。
※中村天風氏の宇宙霊という表現は、宇宙、自然など大いなる力という理解をしています。
ここから
『そしてかくのごとくに意欲を燃やしていれば、いつかは、宇宙霊は私に何をなすべきかを教えたもうにきまっている』
私(中村天風氏)が、事業家に言いたいことは、ここだ。宇宙霊から、これをしろといわれないのに、自分の欲望でもってしようとしたことは、そう滅多 に成功するものではない。事業に成功するのは、自分が欲望から離れて、何かを考えたときに、また、その考えたことを実行したときに成功するのだ。
同じ事業家でも、欲の固まりでやる者と「この仕事で、世の中の人のために、本当に役に立つものを提供しよう」という気持ちでやるのとでは、その結果が全然違うのである。
ここまで
講談社 運命を拓く 中村天風著 第7章より引用
この内容を読んで、いくら考えても理解出来なかったので、「何かを考えたときに」って、何を考えたときなのでしょうか?と聞きに伺いました。
(機会がありましたので、恥ずかしさを我慢して思い切って聞きました)
中村天風氏の教えを伝える講師の方が、
「宇宙霊の気持ちになって考えるということですよ、世の中の進化創造を考える気持ちになって考えるということ。つまり、自分の欲や、お金を目的として事業を考えても、やるべき事業は出てこないということ」と親切に教えてくれました。
なるほど。
その当時、
経営の原動力は何か?
何から、事業、イノベーションは産まれてくるのか?
何をすれば、成功するのか?
について疑問に思っていた時期だったので、自分なりに腹に墜ちた瞬間でした。
次のようなことも書かれていました。
ここから
宇宙の進化創造、あまねく人類幸福のために、創造勇ましく奮闘せんとする自分を正しくつくっているんだということに気が付いたであろう。ただ、利己的な考え方で自分自身をつくっているんじゃないということに標準を置かなければならない。
何を志すときでも、自己向上を目的とする。そしてその目的とする自己向上は、ただ単に自分の幸福あけのためにするんじゃない。自他の幸福のためにす るんだ、という広い意味を忘れてはいけない。そうしてはじめて、自分の勉強にも努力にも、非常なぞくぞくするような力が湧いてくるのだ。
ここまで
最後の「非常なぞくぞくするような力が湧いてくるのだ。」
この部分が、とても大切なことだと痛切しています。
この感覚のために、自分の役割、果たすべき目的、経営理念が大事なんですよね。
事業において「何をするか」を決めるとき、自分のために考えても本来やるべきものは出て来ず、自分都合のアイデア、知恵の理論武装で筋道を立て計画 に専念する。ところが自然と反するものだから、因果関係が続かず、どこかで道がなくなってしまい、まわりとの連携が起らず徒労に終わる。
ここで思い出していただきたいのが、いつもご紹介する「だれもが一つのシステムであり、まただれもがいくつもののシステムの要素となっている」というシステム思考経営のフレーズ。
自分(自社)の目的が、まわりの人(顧客や仕入れ先)、社会の目的とつながり、リンクすることで、進化創造の動きになります。その中の重要な役割に気づくことが、「何をするか」にとって大事な気づきになると思います。
自分の産まれてきた役割、果たすべき目的、今まで自分に関わってくれている人、与えられているコト、経験から溜まっていることを自覚しつつ、感謝の念をいだき、深呼吸して、一心から無心になって、出てくる、「何をすべきか」に意識を集中させましょう!
智慧人の教科書は、変な団体ではありません(笑) ご理解を!