安定した業績を目指して、分業制を行っている先輩に、一騎通貫制からなかなかシフト出来ていない勘くんが教えを聞きに来ています。
うちはまだまだみんなが同じ仕事をしていて、分業制できません
一人が営業から完了、フォローまでやってしまう一騎通貫制ですね
ほんと効率が悪いです、先輩の会社ははじめから分業制だったんですか?
うちも創業以来15年間は、女性2名が主体となって一騎通貫制でリフォーム業を経営してきました
しかし女性であったから時間無制限な業務に苦痛を覚え、改善しようとたびたび試みていましたが今までの慣習から抜け出る事が出来ず、なかなか分業に移行する事が出来ませんでした。
しかし8年前に家庭の事情で相次いで、2名の女性が退職しなければならなくなるという出来事が起こりました。残った社員は建築経験のない社員であったため、仕事を回すために分業制をとらざるを得なくなりました。
はい、分業制のお手本もなくすべてがはじめての経験で四苦八苦の連続でした。その当時現在のような構造図が解っていたらよかったのにと、つくづく思います。
リフォーム業の対象とするお客様は奥様であり、それには女性の対応が適しています。見込み案件を安定的に発生させるには女性社員が活躍できる職場づくりが必要な事が理解出来てからは、リフォーム業務の分業化をせざる得ないことがわかりました。
それは女性の働く条件の中に家庭優先・家事優先がついてくるからです、経験から学びました
分業制をとるにあたって、まず手掛けたのが情報の共有でした。書式として使用したのは、営業進捗表と行動計画表で現在も改善し続けて活用してます
共有は大事ですね、うちはまだまだ出来てなくて各自が情報を持ってて困ります。
次に仕事の流れを明確にしました。これをすることにより業務をどの範囲で区切り、どのように分業すれば一番効率がいいかが解りました
その次が関係フローです。誰がどのような作業してその結果を次の人に渡し、次の人が作業をしやすくするにはどのようにして繋いでいくのかが明確になりました。分業制をとっていく中で一番大事な仕組みになり業績を左右しますので、関係フローはつねに改善していかなくてはなりません。
関係フローって、誰が何をやって、次の人へどうやってつないでいくとか流れを描いたものですね
そうです、お客さんも社内も、外注、仕入れさんの入れた業務の構造が描かれていますからがすべて明らかになります。
次にうちの仕組みの中で分業制の業務をつなぐ大きな役割を果たしているのが積算見積もりシステムです。プランナーがお客様との打ち合わせで発生したことをすべて打ち込むことで見積書の作成、実行予算の作成と同時に工事指示書に反映され、発注書・外注工事依頼書、請求書に反映されます。追加変更は毎日の終業時のミーティング(現場が近いので毎日できます)によって工務より営業・業務にフィードバックされるのでその都度日付を記入して打ち込みます。これで追加変更工事の付け落ちがなくなり、工務も工事指示書以外の工事は追加変更項目になるので、プランナー・業務への報告もしやすくなります。
上手いこといいますね、見積作成時、実行予算、完成まで粗利率のポイントが上がるようにそれぞれが創意工夫しています
結果として、毎年、心の通うお客様が増えて、大感謝祭もにぎやかになっています。
また年度初めに計画する売上げ・粗利益・経常利益がほぼ達成できるようになりました。
一騎通貫制は、バラバラなので売上、利益の波が大きくてなかなか読めません。
ポイントとしては見込み案件を生み出していく仕組みが必要であり、継続してお客様と親密化を高める循環図が必要でそのためのシナリオが欠かせないと思います。強みに合致したフロー図を作りそれに基づいて業務を遂行する社員の配置が大切だと思います。
目まぐるしく社会情勢が変わっていきますから、これからも改善に改善を重ねお客様ともども協力者の皆さんともども「心豊かな幸せ」に向かっていかなければと新たな気持ちで社員一同改善に取り組んでいきますから、勘くんも一緒に勉強しましょう