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2023.10.19 システム建設

Access共有会#14/2023.10

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システム(Access)を、現場で日々活用していただいているみなさま、ありがとうございます。Access共有会の内容を書き起こさせていただきましたので、各社さま振り返りにご活用ください。

※Access共有会(建設)は、CRC(クリエイティブリフォームサークル)の協力の元開発させていただいた工事管理システムを活用いただいている会社さまで、毎月1回zoomで集まって、社内の活用方法や工夫、独自の管理方法、などを共有しています。また、この場でちえじんからも、操作方法をはじめ、データベースの活用方法についてもお伝えさせていただいています。

お仕事の流れ(営業循環図)のなかで、気になっているところ、バタバタしているところなどをみんなで話し合いながら、その部分の作業の流れと、関わっている“構成要素”を明らかにしていきたいと思います。現状を“数値化”し、“望ましい”状態の“数字”を目標として決め、改善したい“構成要素”に働きかけて、成果を“数字”で表していければ利益づくりに役立ちます。みなさんが、“数字”という根拠をもとに、業務の改善をおこない利益づくりに役立ててもらえればと思います。

今回参加者さま:D工務店 T己さん、W工務店 W尾K奈さん、I工房 I江さん、ちえじん 計6名

トピックス(こんなこと、あんなこと)

▶最近、着工日から完工日までが短縮してきています。PDCAにつながってくるのですが、こちらで工事の日程を調整したら、職人さんからの返事が早くなっているのが理由の一つだと思います。着工予定日、完工予定日が決まるまでが早くなり、日額表をみても埋まっていることが多くなり、一つ一つが早く出来るようになり、工期の短縮につながっていると思います。(T己さん)

▶うちは毎週金曜日にやっている営業会議が定着してきたかなぁという感じです(笑)。その週の先行管理表もアップできるようになりましたし、社長、N井くん、私が全物件の状況がわかるようになってきかなぁと。(W尾K奈さん)

▶7月に決算が終わって今月もろもろ書類の整理などがあって、そのなかで、各物件の建物の構造(RCなのか、木造なのかなど)が建設業の申請などに必要でして、毎年、行政書士さんから聞き取りをされているのをみていて、アクセスの契約伝票フォームに項目をつくって工事ごとに入力するところがあれば、一覧を行政書士さんに渡すことができるので、楽になるなぁと社内で話をしていました。(W尾K奈さん)

▶このあいだ、見積請求フォームの使い方を教えてもらって練習をしながら来年の1月くらいから使いはじめられたらいいなぁと思っているところです。(I江さん)

こんなふうにやっているよ(K奈さんの見積請求フォーム)

今回は、W尾工務店のK奈さんに見積請求フォームでご自分で作られた見積テンプレートを使ってのやり方を紹介してもらいました。

Q.T己さんはテンプレートつくっていますか?
A.テンプレートはつくってないです。以前やった工事を持ってきて、バックアップをとって作成しています。

Q.トイレとかこの商品って決めているわけではないのですか?
A.はい、商品を決めてしまうとテンプレートのパターンがどんどん多くなって、単価も変わってくると思うので、そのへんは決めずに入れています。商品が決まったら入力しています。

Q.このテンプレートめちゃくちゃ使いやすそうですね。
A.N井くんとかは、一から作っているのをみて、文字を入れるのに時間がかかるなぁとおもって、文字が入っていれば、あとは数字だけ変更すればいいようにつくっています。

Q.集計が、1とか、2とは入っているのがありますが、なんですか?
A.お客様出しは一式でも、原価が手間と材料代など分かれるので、原価をグループ化しています。

Q.そんなことできるのですね。うちのシステムでもできるんですか?
A.はい、その機能はついています。

K奈さんの説明で、毎回変わるメーター数のところなどを空欄にしておくのはいいなぁと思いました。以前のデータを持ってきて、見積を作っていたら、どこを変えたのかがわからなくなることがあるので、テンプレートで空欄になっているのを使う方がわかりやすいと思いました。

豆知識 9月の経営指標昨対をチェックしよう

10月のAccess共有会では、9月末で締めた原価を10月はじめに入力していただき10月10日ころまでには、完工分のデータができるようにして検証をおこないます。

みなさん、経営指標昨対の表を検証して、社長にコメント記入を依頼し、フォルダにアップを毎月お願いします。

表2. 毎月の更新をお願いします。

表2の年度 月別 全体。OB 様・新規様・受注率では、受付した月ごとの案件数が表示されており、その受付が、進行中、受注、失注にわかれて表示されます。数か月前に受付けた案件が、進行中から、受注になったり、失注になったりと変わりますので、経営指標昨対を出すときには、期のはじめから、毎月のデータを落として保存の更新をお願いします。

進行中の案件で、忘れてしまっている案件や、お客さんからの返事待ちでそのままになっているものや、業者さんからの見積もり待ちでそのままになっているものなど、進行中の案件を「クエリの経営指標昨対2」を使って一覧を作成することができます。みなさんでチェックして対応をしていくことをお勧めします。残っている進行中には注意をお願いします。

表.5 完工粗利率が高いのは、原価漏れ? 創意工夫?

表5.年度別 月別 完工件数・完工高・粗利目標と実績のなかで、完工の粗利率が表示されます。「クエリの経営指標昨対4」で工事別のデータ一覧が見れますので、完工粗利率が高いのは、原価の入力漏れなのか、創意工夫の成果なかのか、検証することができます。創意工夫の成果なら、みんなで共有して強みにしていきましょう。

表.5 完工粗利率が高い工事番号を調べる

9月の完工粗利率が、前年粗利率よりも高く、また、前月よりも高いため、9月の完工工事の一覧から、粗利率の高い工事番号を確認して、原価入力(確定原価)の確認をおこないました。結果、現場が近く、作業が同時にできることなど、かなりの変動費削減の効果の現われだということがわかりました。

表.7、8 契約、完工時点での工事分類(工事規模)の確認

契約金額と工事分類番号、請求金額と工事分類番号が、異なっているのがわかりました。

表2. OBor新規の入力忘れ

表2.月別 全体・OB様・新規様 受注率で、受注件数とOB様・新規様の合計が合わず、調べてみたら、“OBor新規” が抜けているデータ見つかりました。

表3. 契約粗利率が、高いもの、低いものをチェック

高い契約粗利率の60.0%は間違いありませんでした。低い契約粗利率の27.2%は、掛け率の低いメーカーさんからの仕入れだったので間違いありませんでした。

表.5 確定がFALSEなのに、確定原価が入っている?

確定は、見積請求フォームの請求時ボタンをクリックしたときに、確定TRUEになります。その後、業者さんからきた請求書を業者入力フォームで、入れて(原価入力)、完工原価更新ボタンをクリックすると、確定TRUEのレコードの確定原価が更新されるようになっています。
考えられるのは、確定TRUEで、確定原価をいれて、そのあとに、確定☑を外してしまったのか?原因を調べてもらうことになりました。

データを活かそう

一年間に契約した件数と工事の規模別、顧客ランク(A~X)の関係を調べてみました。Aランクのお客さんからは、88件のご依頼をいただいており、88件(工事の契約数)÷69人さま(Aランクの顧客数)で計算すると、127.54%となりました。Bランクは、84.00%。Cランクは、46.32%・・・とランクが上位のお客さまになればなるほど、リピートの発生率が高いのがわかりました。

▶Aランクのお客さまは、修理修繕とかちょっとした気になることがあれば、ご連絡をいただいているのがこの数字に現れているなぁと思いました。またすでに工事をし尽されている感じがあったのですが、11万円~100万円の工事も結構あるなぁと思いました。すでにキッチンとかお風呂の入れ替えは終わっているので、エクステリアとか、サッシとかだと思うのですが、データから工事の中身を調べてみたいと思います。

▶ちょうど次の研修のテーマが売上と顧客ランクだったので、みんなで話をしていたときに、Aランクのお客さまは工事をやりつくしているよなぁという話題がでていたのですが、このデータを見ると、Aランクのお客さまが127.54%というのが表れていて、顧客ランクが上位の方は、工事をしていないと思っていたけど、意外とあるんだなぁと思いました。

▶Nランクの方も工事をさせてもらっているなかで、その人のことがわかってきてランクを変更することもあります。

▶たくさんのお客さんの数があるんだなぁと思うのと、こうやってデータで出てくると、顧客ランクの定義がちゃんとしているから、きちっと数字にも表れるんだなぁということがわかりました。

▶先日、アクセスを触っていたら、A,B,Cとかあるのを見つけて、顧客ランクをつけていることを知りました。通信を配っていますが、顧客ランクをしっかりとしながらやっていきたいと思います。

感想

▶経営指標昨対も、もちろんなんですけど、K奈さんの見積テンプレートは話では聞いていたけどはじめてちゃんと見せてもらって、めっちゃ使いやすそうだったのでうちでも導入したいなぁと思いました。

▶最後の顧客ランクの表を見せてもらっていて、ランクごとに違いが出てくるんだなぁと思って、今はお客さんの情報をあまり把握していないので、整理をしていけたらなぁと思いました。

▶データとして、数字で出すと自分の感覚で思っていることと別のことが見えてきたりするのが面白いなぁと思いました。今日は見積もりテンプレートを使って見積もりをつくるのを見せてもらっていて、これだと早くできるなぁと思いました。

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