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2023.03.21 書棚

死は存在しない ~最先端量子力学が示す新たな仮説~

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死は存在しない ~最先端量子力学が示す新たな仮説~ 田坂広志著  2022年10月30日発行

感じたこと、気づかせもらったこと

田坂広志さんのお名前とお顔は、YouTubeに現れてくるので知っていましたが、なぜか動画を見ようという気が起こらず、まず本を読んでみようと買って読んだのが出会いのきっかけでした。読んでいくうちに、あぁ~、なるほど!やはりそうなのかと。世の中の構造について考えるきっかけをくれた中村天風さんの本で学んだことが、現代の最先端科学と経営の現場実務の経験に基づいて解説されていて、すんなり入ってきました。田坂広志さんが、いま求められているのは、「人類全体の意識の変容」であり、「人々の価値観の転換」というのに、心の底から共感しました。そのためには、「宗教」と「科学」の間に「新たな橋」を架けることが必要と書かれていました。驚いたのが、そうなることで、“人類の「前史」の時代が終わる”、いつか必ず「本史」の時代の幕を開け、「新たな文明」の創造になると書かれていたことです。私たちは「前史」に生きているということ?!
また、科学者という立場から、「意識の謎」を解明できない現代の科学について、「そもそも『物質』そのものが、極めて原初的な次元で『意識』を持っているのではないか」という考えを提示。ゼロ・ポイント・フィールド仮説を通して、5つの意識の階層やコンステレーション、シンクロニシティなどの解説から、「人類全体の意識の変容」、「人々の価値観の転換」への取組みが書かれてありました。

まとめとして、「私とは何か」「生きる意味とは何か」など根源的なことが書かれてあり、現実世界を生きている私たちが取り組むことを示唆(それとなく教えてくれている)いただき、わたしが追い求めているテーマに気づきがありました。田坂広志さま、ありがとうございました。

振り返り 引用

●ゼロ・ポイント・フィールド仮説
この宇宙に普遍的に存在する「量子真空」の中に「ゼロ・ポイント・フィールド」と呼ばれる場があり、この場に、この宇宙のすべての出来事のすべての情報が、「波動情報」として「ホログラム原理」で「記録」されているという仮説。
フィールド内には、「現実世界」と全く同じ「深層世界」が存在していて、「現実世界での私」と全く同じ、「深層世界での私」が存在している。「現実世界」を生きている「現実自己」に対して、「深層世界」を生きている「深層自己」と呼ぶべきものが存在している。すなわち、「深層自己」は「現実自己」と全く同じ「肉体の情報」と「意識の情報」を持っており、それも過去から現在に至る「すべての情報」を持っている。「現実自己」が死を迎え、消え去った後も、ゼロ・ポイント・フィールド内の「深層自己」は残り続ける。ゼロ・ポイント・フィールドの性質として、内部の情報同士が相互作用をし、「記録」から「記憶」へ、「情報貯蔵庫」から「宇宙意識」への転換。

●この量子科学においては、日常感覚では何も存在しないと考えられている「真空」は、実は「無」ではないとされている。
それは実は「量子真空」と呼ばれるものであり、莫大なエネルギーが潜む場である。そしてその中から、素粒子が生まれてきては、消えていく場である。
すなわち、ここにも、ある種の「物質」と思われるものが、真空(無)から生まれてきて、真空(無)へと帰っていくという不思議なプロセスが存在する。
このように、現代の科学である「唯物論的科学」や「物質還元主義的科学」が立脚する「物質」という存在は、実は極めて曖昧な存在であり、むしろ、現代の最先端科学は、この世界の本質は「物質」ではなく、「波動」であり、「エネルギー」であることを明確に示しているのである。これが、現代の科学が直面する「物質消滅」という限界に他ならない。
p.60引用

●むしろ、現在、最も注目されているのは「そもそも『物質』そのものが、極めて原初的な次元で『意識』をもっているのではないか」という仮説である。
「物質」と「意識」を対立的に捉える考え方ではなく、むしろ「物質」の根源的要素である、量子や素粒子そのものに、極めて原初的な次元の「意識」が備わっているという考え。
p.65引用

●この宇宙に普遍的に存在する「量子真空」の中に「ゼロ・ポイント・フィールド」と呼ばれる場があり、この場にに、この宇宙のすべての出来事のすべての情報が「記録」されているという仮説である。この宇宙には「量子真空」(Quantum Vacuum)と呼ばれるものが存在し、その場が、「ゼロ・ポイント・フィールド」で満たされていることは、現在、科学的事実として認められている。
p.116引用

●この「量子真空」は、いまも、我々の身の回りに、この宇宙のすべての場所に、普遍的に存在しているのであり、これは、別な表現をすれば、我々の生きているこの世界の「背後」に、「量子真空」と呼ばれる、無限のエネルギーに満ちた世界が存在しているということである。
p.119引用

●我々が「物質」と思っているものの実体は、すべて「エネルギー」であり、「波動」に他ならず、それを「質量や重量を持った物質」や「固い物体」と感じるのは、実は、我々の日常感覚がもたらす「錯覚」にすぎない。~中略~ 量子力学的に見るならば、我々が日常的に感じる「物質」というものは、本来、存在しないのである。~中略~ 我々が、「見えない意識」と思っているものも、その本質は、やはり、すべてエネルギーであり、波動に他ならない。もし、我々の意識や心や精神というものが、量子現象であるとしても、脳内の神経細胞の電気信号であるとしても、いずれも、「波動エネルギー」に他ならないからである。
p.123引用

●「波動エネルギーを、波動情報として記録する」ということの意味を、誤解を恐れず、分かりやすい譬えで説明しよう。
例えば、いま、静かな湖面の上を吹きわたる風を想像して頂きたい。
この場合、風は「空気の波動」であり、それが、湖面に「水の波動」である波を生み出す。それは、言葉を換えれば、「風」というエネルギーの痕跡が、「湖面の波」という波動情報として「記録」されるということである。
そして、湖面の上を、様々な「風」が吹きわたるならば、そのすべてが、「湖面の波」として「記録」されるだろう。
これが、現実世界(湖面の上)での「出来事」(風)を、ゼロ・ポイント・フィールド(湖面)が、「波動情報」(湖面の波)として記録するということのイメージである。ゼロ・ポイント・フィールドは「量子的な場」であるため、「エネルギーの衰退」がおこならない。そのため、このフィールドに「記録」された「波動情報」は、永遠に残るのである。
p.125引用

●「ホログラム原理」を用いると、極めて高密度の情報記録が可能になる。無限に近い情報を記録することが可能なのである。記録した情報が、記録する媒体の「すべての場所」に保存されるため、媒体の「一部」からも「全体情報」が取り出せるのである。フィールドの一部に繫がるだけで、フィールドに記録された「全体情報」に触れることができるのである。~中略~ 我々の生きるこの宇宙や、この世界の「ホログラム的構造」、すなわち「部分の中に、全体が宿る」という不思議な構造については、これも、昔から、古い宗教的叡智や詩人の神秘的直観が、その本質を洞察している。
p.132引用

●「ゼロ・ポイント・フィールド」においては、「過去」から「現在」までのすべての出来事の「波動情報」が分かるということは、実は、その先に展開していく「未来」の出来事も、ある種の「波動情報」として予測できるのである。~静かな水面の池に石を3つ投げ込んだ3つの波の輪から、今度どのように広がっていき、3つの波がどのように互いに影響を与え合うか、その結果、どのように波の形を変えていくかは、ある程度、予測できる~ 同様に「ゼロ・ポイント・フィールド」においても、「過去」と「現在」の瞬間の波の状態(波動情報)がわかれば、「未来」の波の状態(波動情報)も、ある程度、予測できるのであり、従って、「ゼロ・ポイント・フィールド」に存在する情報とは、「過去」と「現在」の出来事だけでなく、実は「未来」の出来事の情報も含まれるのである。ただし、こうした「未来」の予測は、現実世界では、不可能に近い。なぜなら、現実世界では、「過去から現在に至る出来事」の情報のうち、手に入る情報が、極めて限られているからである。しかし、「ゼロ・ポイント・フィールド」においては、「過去から現在に至る出来事」について、膨大な情報が存在しており、もし、我々の意識が「ゼロ・ポイント・フィールド」に繫がるならば、それらの膨大な情報に触れることができるため、「未来に起こる可能性のある出来事」についても知ることができるのである。
p.141引用

●我々の意識が「ゼロ・ポイント・フィールド」に繫がることによって、「予感」され、「予知」される未来は、それらの様々な未来の中で、「最も起こりそうな未来」だからである。従って、現在の我々の行動が変わることによって、さらには、関係する人々の行動が変わることによって、その「最も起こりそうな未来」ではない、別の未来が実現することも大いにある。
p.144引用

●実は、現代物理学の世界では、「過去」「現在」「未来」は、「同時に」存在しているものとされている。~中略~ 我々は、「現在」の行動を変えることによって「未来」を変えることができるだけでなく、実は「過去」も変えることができるのである。
p.147引用

●なぜ、我々の意識が、「ゼロ・ポイント・フィールド」に記録されている「宇宙のすべての出来事の情報」や「過去、現在、未来の出来事の情報」に繫がることができるのか。その理由は、我々の「意識の場」である脳や身体は、この「ゼロ・ポイント・フィールド」と量子レベルで繋がることができるからである。(脳や身体の特殊な情報において)p.152引用

●我々の表面意識の世界が、直接「ゼロ・ポイント・フィールド」に繫がるわけではないということである。
意識の世界「五つの階層」

1.日常生活の雑音に溢れた「表面意識」の世界
日常生活、日々の仕事に取り組むときに最も活性化している意識の世界。この世界では我々の「自我」(エゴ)が中心に動くため、不満、怒り、不安や恐れ、嫌悪や憎しみ、妬みや怨恨などの「ネガティブ想念」が「雑音」となって、我々の意識がゼロ・ポイント・フィールドに繫がることを大きく妨げる。

2.祈りや瞑想によって生まれる「静寂意識」の世界
祈りや瞑想によって「自我」の活動が静まっている世界であり、「賢我」(賢明なもう一人の自分)が現れてくる世界である。そのため、この世界では、我々の意識は、ときおり、ゼロ・ポイント・フィールドに繫がることが起こり、不思議な「直観」が降りてくるようになる。

3.運気の「引き寄せ」が起こる「無意識」の世界

4.無意識と無意識が繫がる「超個的無意識」の世界

5.時間と空間を超えて繫がる「超時空的無意識」の世界
このうち、「静寂意識」「無意識」「超個的無意識」「超時空的無意識」の四つの階層が、ゼロ・ポイント・フィールドに繫がることができる「意識の状態」である。

▶二つ目の段階から、ほんとうの自分(賢明なもう一人の自分)とつながり、ほんとうの自分を形づくるシナリオづくりがはじまり導かれていく。

●宇宙の歴史とは、量子真空が、『自分とは何か』を、問い続ける過程である。
なぜなら、この「自分とは何か」という問いは、「自分の中に眠る可能性とは何か」という問いに他ならないかである。
~中略~ それは「極めて原初的な意識」から始まり、138億年をかけて、「知性を持った意識」を生み出した「宇宙意識」の進化の旅である。そして、それは、言葉を言い換えれば、量子真空が、すなわち、この宇宙が、「自分の中に眠る可能性」を開花し続けている、進化の旅に他ならない。
p.306

●「自分とは何か」の問いに対して、「自分の中に眠る可能性」を開花することこそが、まさに「自分とは何か」の問いに答えることであり、「本来の自己」を知ること。
そうであるならば、宇宙の歴史とは、宇宙の根源である量子真空が、「本来の自己」を、次第に知っていく過程に他ならない。 
p.307引用
可能性を開花させる技法について

●「究極の問い」「永遠の問い」は、やはり、「究極の問い」「永遠の問い」であり続ける。
「この宇宙とは何か」という問いは、「自分とは何か」という問いに他ならない。
p.308引用

●「私とは、この壮大な深遠な宇宙の背後にある、この『宇宙意識』そのものに他ならない」
p.312引用

●一人の聴衆から問われた「死とは何か」という問い。それに対して述べた「その問いに答えを見いだしたければ、『私とは何か』という問いを問うべきでしょう。~中略~ 「私とは、この壮大で深遠な宇宙の背後にある、この『宇宙意識』そのものに他ならない」ことに気がついたならば、「死」は存在しない。「死」というものは存在しない。なぜなら、この現実世界を生き、「肉体」に拘束された「個的意識としての私」は、この「宇宙意識」が138億年の悠久の旅路の中で見ている、「一瞬の夢」に他ならないからである。そして、その「一瞬の夢」から覚めたとき、「私」は、自分自身が「宇宙意識」に他ならないことを、知る。
P.310引用

●しかし、忘れてはならない。
「宇宙意識」が見る「夢」は、我々が生きる「現実世界」を生み出す「夢」。それゆえ、「現実世界」を生きる「私」が、自分という存在が、実は、「宇宙意識」であることに気がついたとき、その「夢」の物語を変えていくことができる。目の前の「現実世界」を変えていくことができる。
~中略~ 「我々の目の前の世界は、すべて、我々の心を映し出した世界である」との教え。しかしこの「我々」とは、「肉体と自我に拘束された私」ではない。それは、「宇宙意識としての私」であり、「真の私」という意味で、古くから語られてきた「真我」に他ならない。
それゆえ、もし、我々が、この「現実世界」を生きているときに、この「真我」と繋がり、「宇宙意識」と繫がることができるならば、この「夢」が変わる。いま「宇宙意識」が見ている「夢」が変わる。
p.314

ほんとうの自分(私)である「宇宙意識」、「真の私」、「真我」と繫がる「心」を映し出した現実世界を見ることができる。という理解。

●宇宙意識=真我=わたし自身 
p.316引用

●自分自身が「宇宙意識」そのものであったことを知ると、この「私」として生きる、この人生のかけがえの無さを思い、この人生を慈しんで生きることの「大切さ」を感じる 
p.318

●だれの人生にも、大切な意味がある。
p.322引用

●(大切な意味)この「宇宙意識」は、「あなたという夢」を通じて、「あなたの人生」を通じて、「あなたの成長」を通じて、成長していこうとしているのだから。「宇宙意識」自らも成長していこうとしているのだから。
p.324引用

講演記録 いま、あなたに何ができるのか

『いま、あなたに何ができるのか
 ーーーすべての人が社会に貢献できる生き方・働き方』 田坂広志氏

抜粋

東日本大震災がなぜ起こったのか?
起こるべきして起こったのでは。
“意味を感じる力”共通の感覚
大切なものを忘れてしまった精神
いつか、破綻して大事なことに気づくんじゃないか、
そのようなことが起こらないと気づかないのか。
なぜ、この方々が命を失ったのか?
この方々が命を落としてまで我々に教えてくれたものがある。
この日本という国は生まれ変わらなければならない。
永く続いた混迷の国から、素晴らしい国に生まれ変わらなければならない。
そのことを教えてくれた。

心に定めなければならない、心に刻む →いま、できること
あのとき、日本は素晴らしい国への再生がはじまった。
無関心さ、無責任さが、この時代のこの問題を我々に与えたのではないか
だとしたら、気がつくことがある、思いを定めることがある。

●共感が問われている

共感とは、同情や憐憫(れんびん:ふびんに思うこと、あわれみの気持)ではない。
共感とは、目の前にいるひとりの人間の姿が、自分の姿のように思えること。

●なすべきことは、目の前の仕事

目の前の仕事をどう見つめるのか
その仕事に深い使命感をいだき、高き志を重ね、心を込めて取り組むこと
どのような仕事にも実は、ほんとうは良き社会をつくるという意味が含まれている
どの仕事もほんとうはその仕事を通じて、社会に貢献する意味がある。
その仕事をどのような思いで見つめ、取り組んでいるかということが、あらためて我々に問われるのではないか。
場合によっては、生活のために好きでもない仕事だけれど、言われたことはこなしていますという仕事の取り組み方もあるのかもしれない。

二人の石切り職人 寓話 教会の建設

Q.あなたは何をしているのですか?
ひとりの石切り職人A.
(不愉快そうな表情で忌々しそうに)ふん、この炎天下、この石と悪天苦闘しているのさ。

もう一人の石切り職人A.
(表情を輝かせ、明るい声で)ええ。わたしはいま、多くの人々の心の安らぎとなる素晴らしい教会をつくっているのです。

どのような仕事に取り組んでいるか、それが仕事の価値を定めるのではありません。
その仕事の彼方(かなた:方向)に何を見つめているのか、それが仕事の価値を定めるのです。
あらためて、目の前の仕事を見つめるべき
どのような仕事もほんとうは、素晴らしい日本をつくることができる仕事なんだと
原点を自分自身の心にも問うてみたい、みなさんにもその問いを投げかけてみたい。

そこには縁という言葉もある。ご自身の心の奥深くから聞こえてくる声もあると思います。
その仕事の彼方に何を見つめているのか
そのことを見つめるときに、われわれには使命感というものが生まれてくる、志というものが生まれてくる、そして目の前の仕事に思いがこもる、心がこもる、だろうと思います。

そういう日々の仕事を通じて素晴らしい日本をつくるという思い、決意を固める、定める必要がある。そのとき、社会起業家としての歩みは始まっている。
この社会を良きものに変えるという働き方 という理念を掲げてやってきました。

●ただひとつ素朴にわかることがある。

なぜ、われわれの心は、身の周りのだれか、そばにいる誰かが幸せになったとき、自分も幸せを感じるのだろうか。
はたを楽にしたときに、なぜか、爽やかな風が吹いてくる。
心の理、心理を見失って、十年、二十年走ってきているのが社会のあり方。生き残り、勝ち残り、サバイバル。隣にいる人を蹴落として、自分が生き残ることが幸せだと。だれがそんなことを言い出したのでしょうか。

●お布施 と 寄付とは違う

托鉢の僧侶に差し出すとき、どちらがお礼を言いますか?
自分の心の中の愛念(あいねん:いとしく思う心)を引き出してくれた
目の前の人を助けてさしあげる。

この瞬間に心のなかに、さまざまなエゴが渦巻く、埋めく、うごめく、その自分の心はわれわれは知っている。
その心のなかから、誰かを助けてあげようという、愛念が湧き上がってきた。目の前のひとりの方が、自分の愛念を引き出してくれた、ありがたい。
まさにありがたい、it’s a miracle.(それは奇跡です)

陰徳を積む 人さまのために何かをする 人さまのために何かをしたら、誇るな。

禅の世界では、無功徳

日本は、本業を通じて社会貢献 目の前の仕事を通じて社会に貢献
利益とは社会に貢献した証である。その利益を使って、さらなる社会貢献をせよ(世の声)
利益とは手段にすぎない。社会貢献をおこなう手段

欧米では、営利企業と非営利企業 二項対立的世界
スーパーアルピニストではなく、ひとりのバックパッカー。

働くすべての人々がこの仕事を通じて社会を変えようと思っています。素晴らしい国をつくろうと思っています。そう口々に語る日本という国はなんという国なんだろう。

●頭で考えるのではなく、心で感じること

計算尽くで、計画尽くで、やっている例はあまりないですね。ほとんどない。

企業の営利主義的な企業の事業開発なら別ですね。事業マップをつくって、ここにニッチがあるとか、ここにチャンスがあるとか、利益は最大化されそうだとか、一生懸命に事業計画を立てて、こうすれば短期間で、儲かりますという議論をするんでしょう。

わたしもインキュベーション、事業開発をやってきた人間ですから、正直申し上げると、仮に営利を目的としたとしても、その事業はあまり上手くいかないと思いますけどね。

どういう事業に取り組むのかは、頭で考えるのではなく、心が、感じる。とても大切。
魂が感じたこと、過たない(あやまたない:間違いや失敗を犯すことのないさま)。
魂から聞こえてくる声。

(あの仲間を捨てて、飛び出すわけいかないよ)こういう人間は強い。

くじけない、想いがあるから。計算尽くだと腰が砕ける。
(計算尽くは、いかに楽をして、最大の利益が上がるのかという思考 こっちのほうが楽じゃないか。)

あなたは、その人生を通して、信じているものがあるのか?それを問われているんだろうと思います。わたしが信じていることを申し上げるだけです。

志があるのは、強い。
志は、考えて身につけるものではない。感じる
あ~、何か、この仕事は自分の仕事なんだ
これは、俺にやれといっているんだ。
心が感じることを静かに見つめてください
青空をみて、ふと聞こえる声 これまでのやってきたこと、恩返しをしよう
頭で考えるのではなく、心で感じる、魂が感じることに従われることを申し上げたい
どんなテーマを選んで歩いていくか?!
なぜ、地味な仕事を乗り越えていけるのか、想いがあるから
現体験(自分の人生のなかで、心に深い影響を与えた経験)をもとにテーマ
自分の現体験を見つめるとき、そこに声が聞こえているときがある。

現体験は、縁、深い縁(えにし) 理屈ではない 縁を感じる
仲間とやろうと共感、何かの深いご縁だなぁ 縁を見つめること

縁にという思想があるから忍耐強い 朝起きると生まれ変わっていますから 心の復元力
なぜか巡り合った、魂が共鳴した、そこからすばらしい物語が始まる。物語が見える。

なぜか、志を持ち、人との出会いに縁(えにし)を感じ、歩んでいると不思議なことが起こる。「coincidence(コインシデンス:一致)」、 シンクロニシティというような不思議なことが起こるんです。

不思議な何か、導かれたような感覚、
ああ、困っているときになぜかこの人に巡り合った。
ああ、この技術をどうしようかと思ったときに開いた本に載っていた
そういうことが起こる
われわれの人生は、なにか、大いなるものに導かれている 例外なく

●人生において大切な2つのこと

1.人生において、人との出会いには、必ず深い意味がある

なぜ、この人と巡り合ったのか、
巡り合った人となぜ、心が引かれるのか、
そこには必ず深い意味がある。
その意味を考えるときに、声が聞こえてきます。

2.人生において、起こることには、必ず深い意味がある

壁も、挫折も失敗も、必ず深い意味があります。
何かを学べと言っている、そこにいくべきではないということかもしれない
わからないけれど必ず深い意味があります。

あえてもうしあげるとしたら、決して良いことばかりではない、辛いこと、哀しい事、挫折、失敗、敗北、喪失、さまざまな否定に見えるなかにも、大切な意味を見出すことができる。それを魂の力と呼ぶんだろうと思います。

●すべて良きこと
希望という言葉

今は悪しきことが起こっているが、何時か良いことが起こるという意味ではない。
我々の人生で起こる全ての出来事のなかに、ほんとうは大切な意味、そしていつの日か、素晴らしき何かに結びつく、大切なメッセージが含まれているんだと、そのことをもって我々は、希望と呼ぶんだろうと思います。

希望をもって、想いを定め、心を定める

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